初代おくだ(奥田)は、昭和レトロの関西へら竿を代表する竿師です。
昭和レトロの竿の多くは、皮無し、竹の表皮を削り取り、とても均一な竹の柄を特徴としています。
紀州のへら竿の穂持ちは高野竹を使い節巻を施しておりますが、
昭和レトロの竿の多くは、穂持ちの節巻も無く、矢竹を使用し、耐水向上の為に込み部分まで総塗を施しています。
出品の竿は特別御佻品の軟調子で、脇書きは残念ながら読めませんが、
大変細い穂先で、蛇口の辺りの穂先径は0.6ミリしかありません。まるで道糸の延長のような芸術的な穂先です。
出品写真掲載
口巻も縁取りに朱を入れてありイキです。
各竿尻も朱色が施されています。
竿の竹生地も皮無しでとても良い色を醸し出しております。
初代おくだ は、中でも多くの竿を製作しており、関西へら竿では有名な西作も直弟子になります。

購入以来未使用の特別御佻の皮無し 朱色縁書き口巻 5本継 のへら竿です。
玉口の変形、口割れは、ありません。
購入以来未使用の為、竿の反りも殆ど無く、自然竹の範囲です。
この竿は本漆仕上となっています。
おくだ作のヘラ竿は(二代目含む)、竿栓に焼印お押しません。
※ただし二代目の竿栓は削り込みのあるローズウッドです。
所感ではありますが、基本に忠実な竿で軟調子ですが、穂持ちまで矢竹で組んでおり、以外に張りがあり芯があるへら竿です。


へら竿：関西へら竿 皮無し黒色口巻
竿の状態：文化遺産　コレクション用
竿師：　初代おくだ (奥田)
竿種類：　皮無し 全矢竹組みへら竿　特別御佻竿
脇名：　有り　読めず
竿長：　136寸（約408cm）
竿仕舞：　口巻　5本継　２本仕舞
握り：漆がけ籐握り
仕上 : 茶色口巻本漆
仕舞い寸法：　99cm(竿栓含む)
穂先径：　最太部2.6mm 最細部0.6mm
手元径(握りの上部)：　12.2mm
竿調子：　軟胴調子
竿材：穂持ちまで全て矢竹
穂持ちに補強巻き糸無し
穂先材：　極細竹削り穂 (巻糸なし)
昨今の竿は合わせ穂が多いのですが、この竿はおくだの削り穂で最細部0.6ミリの芸術的な穂先です。
0.6ミリは合わせ穂では製造不可能です。
付属品：　竿栓 、純正竿袋　※掲載写真のみ。
マイナスポイント：なし

昭和時代の作品ですので、細かな傷等はございます。
宜しくお願い致します。